パソコンのマザーボードは、かなりのノイズを発しています。それだけ大変なお仕事をされとるわけですが、そのノイズがPCオーディオの音質をかなり損ねています。

今回は、マザーボードのノイズを除去するために私が行った手間を紹介します。この記事を見て「ウチもやってみようか…」と思われる方は、もちろん自己責任でお願いしますね。


パルシャットを用意する

旭化成が開発した「パルシャット」は、音質低下を招く高周波ノイズのみを除いてくれる優れモノです。それを使いやすいシート状にしたのが、オヤイデの「NRF-005L」ですね。ウチのパソコンはマイクロATXという企画のサイズでして、上の写真のように高さが「NRF-005L」とほぼほぼ近い感じになります。

サイズを確認してハサミで切る

マザーボードの裏面側になります。グランドピアノのような形を取り囲むように止めてあるのが、マザーボードを固定しているネジですね。これら全てをはずしての作業はさすがにハードルが高すぎるので、マザーボードとパソコンケースの間の隙間からスルスルっと・・・差し込むことにしました。ガリガリやり過ぎてマザーボードの裏面を傷つけてしまわないように、それだけは注意ですね。

余ったパルシャットを他にも転用する

「NRF-005L」はA4サイズでして、マイクロATXのマザーボード相手でしたらこれだけ余ります。ウチではPCオーディオは有線LANで出力しておりますので、LANカードの基盤裏面に貼りました。あとは、メモリの集積回路(黒いやつです)に貼り付けました。

オーディオ用にいつも使っているLANハブ(アライドテレシス FS708XL)です。パルシャットを貼れそうなところが数カ所ありますね。それから、電源コードを挿す場所(画像の左上)には電磁波を抑制する「MWA-010T」を貼り付けました。

音が化ける!別物に進化!

突然ですが、最も上手なオーボエ奏者について、あなたの推しはどなたですか? バリバリ現役のマイヤーとか、巨匠のハインツ・ホリガーとか、宮本文明さんとか? 私はシェレンベルガーなんですよね。アンサンブル・ウィーン・ベルリンのメンバーによるプーランクの室内楽なんてホント神です。

さて、私のオーディオ環境が変わるたびに、その効果をテスト視聴するお決まりCDがあります。それが、シェレンベルガーが吹くモーツァルトの協奏曲です。実はこのCD、レヴァイン指揮のベルリン・フィルの弦があまりにパワフル過ぎて・・・オーボエソロの音量がちょっと弱いのです。

実は、私が音大の学生時代にホールの1列目でシェレンベルガーとシュルツ(フルート)のデュオコンサートを聴いたことがありまして、目の前から聴こえるその音の凄まじさに度肝抜かされました。響きの量が半端ないのです。わーー!っときます。アレを知っているので、シェレンベルガーの音が小さいなんて絶対にあり得ない!そんなわけないんですよ。

そこで、オーディオのノイズ除去ですよね。皆さんの再生環境によって違いはあろうかと思いますが、ウチではこのマザーボードのノイズ除去で・・・シェレンベルガーのあの音がわっ!!!と出てきました。ゴリゴリ聞こえていた弦の音がマイルドになり、オーボエは倍音が桁違いに増えた感じです。結果、かなり素敵な協奏曲演奏となりました。めでたし。

イマイチな録音だと思っていた音源でも、ノイズの抑制・除去で音が化けて別物に進化するわけですね。

マサモトガクフ・オーディオ話

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