今や多くの方が、パソコンやスマホなどに取り込んだ音源データで音楽を聴かれていますが、その音源データにも音質の違いがでてしまうのはご存じでしょうか? CDから高音質な音源データを取り込める、リッピング専用ドライブの紹介や、WAV・AIFF・flac・Apple Losslessの音質の違いについてのお話です。

CD本来の音を引き出す「PureRead4+」ドライブ

 CDの盤面に小傷があったり、見た目にはわからない反りがあったりする場合、普通のドライブではCDメディアの持つ音楽情報を取り出すことができません。しかしそれでは仕事にならないので、ある程度の情報を取り込みます。この『ある程度』が問題でして、言い換えると『そこそこの音質』ということです。読み取りにくい部分の音については、ある程度の補正をして妥協しているそうです。当然それでは、音質も損してしまいますよね、妥協しているわけですから…。

 そこで、リッピングの救世主となるのが「PureRead4+」技術を搭載したパイオニアのBDドライブです。読み取りにくい部分になると、複数のAI博士が「こうなんじゃない」「こうかもよ」「きっとこれだわ」と音質会議をとことんやってくれます。このリッピングドライブは妥協しません。

 XSがスロットインで、XDがパカッと開くクラムシェルですね。私は1世代前のXS07を使っていますが、技術の凄さを実感しております。「PureRead4+」ある・なしの設定の違いでも音質差が出ますからね。「Pioneer BD Drive Utility」というアプリをパイオニアのサイトからダウンロードして「パーフェクトモード」で使用します。CD盤面の状況がひどい場合には、ほんの少しだけ補正を許可する「マスターモード」もあります。

※他のドライブでは、アプリを使用することはできません。

★リッピングソフトが別途必要になります。私はフリーの『CUE Ripper』を使用しています。たくさんの方々が「Pioneer BD Drive Utilityとの相性が良い!」と絶賛されておりますし、私もそう思います。


プラズマクラスターでCDの静電気を除去する

 静電気はオーディオの敵です。機械が若干のエラーを起こすことりにより音質downを招きますから、静電気はとにかく除去したいところです。私の環境では、シャープのプラズマクラスター発生機から放出されたイオンをCDの盤面に当ててからドライブにインしております。最近のプラズマクラスター車載用はUSB電源なので、室内でも使用可能です。卓上サイズで場所も取らないので便利ですね。


結局のところ、WindowsではWAVが最も音質が良い

 論争をするつもりはありませんが…WAV・AIFF・flac・Apple Lossless、それぞれには音質差があります。「そんなワケない!」とおっしゃる方もいるわけです。理論上はそうです。flac・Apple Losslessも再生する際には圧縮から元に戻されるわけですから。しかし、そこに盲点があるわけですね。圧縮状態から『戻す』ということは、パソコンが『戻す』という仕事を行うわけで、そこには必ず負担が生じます。それによって発生するノイズが音質をdownさせます。

 例えば、100人のスタッフから1人いなくなっても…多分気づきませんが、10人中の1人となると「あれ?減ったよね?」と気づくでしょう。たくさんのノイズ状態で音楽再生をしている環境ならば、WAVとflacの音質差には気づきません。しかし、ノイズを極力抑えた状態であれば・・・気づいてしまう、ということですね。

 ちなみに、Windows PCではAIFFよりもWAVの方が音質が良いです。AIFFはMac用のデータですから、それをWindows機で鳴らそうとすると、それなりの余計な仕事が増えるわけですね。それもまたノイズの元ですよね。


Audirvānaなら、WAVでもアートワーク表示が可能

 WAVの最大のデメリットは、音楽情報「タグ」を付加できないことですよね。アルバムアートが表示されないと味気ないです。しかし、Audirvānaなら、WAVでもアートワーク表示が可能です。
 AudirvānaはiTunesのようなドラッグ&ドロップの機能がありませんので、専用のフォルダを作成してアプリと同期させることで反映させます。私の環境では【オーディルバーナWAV倉庫】というフォルダをひとつ作り→その下層に【指揮者,オーケストラ】別に名前をつけたフォルダを複数作っています。→そしてさらにその下、最下層に【作曲家・曲名】の名前をつけたフォルダを作成。そのフォルダの中にWAVファイルと、アルバムアートにしたい画像ファイルを入れています。これでアルバムアートも反映されています。

 ※ちなみに私は16bit44.1khzで聴きます。32bitや96khzなどのアップサンプリングは響き全体の広がりを得る代償に、楽器ひとつずつの質が失われてしまうのでNGです。

マサモトガクフ・オーディオ話

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